施設長あいさつ

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「なでしこ」には二つの顔があります。
一つは福祉施設の顔、もう一つは病院としての顔です。

「なでしこ」の開設の由来は、平成9年3月に「三重県在宅重症心身障害児(者)父母の会」が三重県議会へ請願書を提出したことに始まります。その請願に対し県は「あり方検討委員会」を開き、長期入所40床、短期入所専用10床の施設の新設と、重症心身障害児(者)通園事業を県内9つの各医療福祉圏で行うことになりました。これに従い三重県は済生会に依頼し、済生会明和病院内に平成12年4月に「なでしこ」が開設されました。このような由来から、なでしこには長年在宅で過ごしてから入所した成人の重症心身障害者が多く、ご両親も高齢の方が少なくありません。
もちろんNICUから超重症児で自宅へ帰れず、なでしこへ直接転入院した児童もいますが、平均年齢は43歳(10歳〜66歳)です。今までは毎年入所・在宅の利用者様の成人式をお祝いしてきました。また平成21年4月になでしこで初めての還暦祝いを行い、多くの方が毎年還暦を迎えられておられます。

済生会が運営している重症心身障害児施設は、西小樽病院みどりの里・横浜市東部病院サルビア・伊豆医療福祉センター・青い鳥医療福祉センターがあり、平成17年から「済生会重症心身障害児施設協議会」を結成し、毎年5施設で連携して、済生会医療・福祉共同研究・職員交流・情報交換などを行っています。
24年度からはさらに肢体不自由児施設3施設とともに7施設(青い鳥は両者を併設)の「済生会医療型障害児入所施設協議会」になり、障害児の医療福祉に関して共同でサービス提供・職員の資質向上に努めています。
職員は、病院の医療スタッフ(医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)だけでなく、福祉サービスを担う児童指導員・臨床心理士・保育士・介護福祉士等がいて、在宅福祉のためにも障害児通所支援事業・生活介護事業・短期入所事業も行っています。

三重県南部での重症心身障害児(者)の皆様へのサービス。

現在のなでしこは、長期入所46床(療養介護38床・医療型障害児入所施設8床)・併設短期入所専用4床となっています。また平成26年度より相談支援事業所(障害児・特定・一般)「ねむの木」も開設しました。三重県内唯一の重症心身障害専門の児童福祉施設として、とくに立地地域である三重県南部での重症心身障害の皆様へのサービス向上に貢献すべく、済生会明和グループ全体で努力しております。

重度の障害でお困りの方は、在宅・入所を問わず、まず「ねむの木」の相談支援の窓口(電話0596-52-0150)へご連絡をいただきますようお願い申し上げます。

施設長 山川紀子

© 2016 三重県済生会明和病院 なでしこ
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